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果報の寝言

20040501 マニュアル敬語

「敬語は、相手を敬う尊敬語、自分が謙(へりくだ)る謙譲語、言葉を丁寧にする丁寧語の3つに大きく分けられます。」
と国語の時間に習いましたが、最近は正しい敬語を話せる人が少なくなったともいわれています。

敬語とは無縁な高校生や大学生が、ファーストフードやコンビニ、ファミリーレストランなどでアルバイトするときに、くりかえし丸暗記で覚えるマニュアルがありますが、その接客トークを聞いていて気になりませんか?

「お弁当のほうは温めますか?」
「お箸のほうはお付けしますか?」
「1,000円からお預かりします」
「大きいほうから1、2千円と、小さいほう250円のお返しです」
「ほう」「から」がどうしても気になるのです。

どうして、「お弁当を温めましょうか?」「お箸をお付けしましょうか?」でなく
お弁当の“ほう”、お箸の“ほう”なのでしょう?
1,000円からお預かりではなく、客である私から“お預かり”してるのだから、「1,000円お預かり致します」で十分ではないでしょうか?
大きいほうと小さいほうは、紙幣と硬貨のことなのでしょうか?

???がいっぱいのマニュアル敬語です。


接客業では、独特の言い回しになることがしばしばあります。
エレベーターガールやバスガイドは、そのイントネーションで職業が分かるほどです。
魚屋さんや八百屋さんの呼び込みも、何といっているのか内容が聞き取れなくても、雰囲気は伝わります。
イントネーションはその場にあった音の響きという感覚の問題でもあるので、
言葉とは別の意味で大切な要素だと思いますが、
気になっている“業界の特殊なマニュアル敬語”が、一般的に定着してしまわないことを願っています。(2004.05)






 
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