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果報の寝言

20040402 いただきますの心

いろいろな食材が、一年中食べられるようになった現在でも、やはり旬のものは美味しいですね。

今の季節なら、筍(たけのこ)や蛤(はまぐり)とか・・・。美味しいものが多く出回っています。

さらに美味しくする組合せを、出合物(であいもの)といいます。料理の相性がいいものってことです。
例えば「筍とわかめ」とか「鴨とネギ」ですね。
季節のもの、旬のものは、美味しいだけでなく、お買得でもあるんです。

数量限定とか、希少価値とか、珍味とか言われる、めずらしい食材や高価な食材を使って、デザインされた食も素晴らしいですが、日々の暮らしには、日常の中で楽しめる、お得で美味しい旬食材を、それぞれのご家庭に合わせた味でいただくのが、一番の幸せだと私は思います。


花を活ける=花材も、食事を作る=食材も、似てはいないでしょうか?

 

取り寄せた珍しい花材で芸術的な造形美を創作するのも素晴らしいことですが、身近な生活空間で、季節を感じて楽しむための花は、特に瀟洒なものや形式美だけにとらわれたものである必要はないでしょう。日々の暮らしを楽しむための花材は、それぞれのご家庭に合わせた雰囲気が一番だと思うのです。そして、その季節のなかでの「であいもの」を工夫して楽しむ・・・。

生ある食材を私たちの身体に取り入れて、私たちの生命のためにその命をいただくわけですから、食事の時には民族習慣宗教による違いはあるにしても、食材の生命そのものだけでなく、それを育み、食事として形にしてくれた方々に対して「いただきます」と感謝していただきます。

花もその生命を育て、花材として供されたことへの感謝を忘れずに、大切に一生懸命活ける、そして少しでも長く愛しむことが大切なのだと考えています。

食材は身体の栄養になりますが、花材は心の栄養になります。

どちらも五感を満たして幸せを与えてくれるものですよね。(2004.04)






 
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